火葬船の建造費は、施設・設備の仕様により変動します。より荘厳に、凝ったものになればなるほど、建造費は高くなります。
「葬斎・火葬船構想」調査報告書では、2,600総トンである程度の施設水準のカーフェリー等の船舶建造価格を参考としました。
斎場が併設され、火葬炉、収骨室をそれぞれ4つ搭載するものとしました。
以上をもとに算出すると、2,600総トンの船舶建造にかかる費用が約14億円。そして火葬炉1基を約1億円として、4基で約4億円。合計、約18億円となります。
続いて火葬場の建設費用ですが、こちらも火葬船同様、施設の仕様により変動します。
「葬斎・火葬船構想」調査報告書では、2,600総トンの火葬船モデルと同等の施設を陸上に建設した場合について検証を行いました。
斎場が併設され、火葬炉、収骨室がそれぞれ4つあるもので、床面積約4,000平方メートルと仮定。ある程度の施設水準を保ち建設した場合、1平方メートルあたりの建設単価は概ね63万円程度となることが見込まれます。
これにより、建設費の総額は概ね22億8千万円となります。
両者を比較すると、火葬場建設費が火葬船建設費を約4億8千万円上回ります。
更に火葬場の場合は土地代が発生し、初期の建設コストは火葬船の方が安いという結果となりました。
※詳細は「葬斎・火葬船構想」調査報告書をご覧ください。